【8月15日】 No.282 (青森⇒北海道[函館]) |
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ということで、大畑の民宿に素泊りをした私たち。
起きた時間はなんと7時50分。8時発のバスに間に合わない!
今まで塀際の魔術師を自称していた敬くんだったけど、
今回は遂にアウト。慌てて出発したけど、間に合わなかった。
仕方ないので、そこから恐山までタクシーを使うことにした。
この地域の方言は本当に解読不能に近い。
昨日のバスの運転手やこのタクシーの運転手も何を言っているのか
理解するのが大変だった。青森弁って独特なのだろうか?
ただ、この運転手は地元の人しか知らない恐山への近道を知っていて、
4500円分のタクシー代の代わりに手早く現地へ到着することが出来た。
遂にやって来た恐山。数日前からずっと曇りが続いていたせいか、
不気味さに拍車がかかっていた。来る途中には三途の川と呼ばれる
硫黄を多く含んだ川があり、それにも随分驚かされたが、
日本三大霊場である本場恐山はそれを遥かに超えたのものだった。
平然と飛び交う肥えたカラス、辺り一面から立ち込める硫黄の腐卵臭。
そしてその影響を受けた謎の地面、岩々……すべてが目新しかった。
入場料を払って「山門」を潜ると、中は不気味な感じのものばかりだった。
硫黄をかなり含んだ恐山温泉、本尊安置地獄殿……
基本的に、ここでは想像上のものであるはずの「地獄」が実在している。
すべてが下界にあるものとはとても思えなかった。
特に面白かったのは、お賽銭のつもりであろう、硬貨が真っ青に変色していたこと。
普通、これらの錆は緑青といって緑色になるものなのだけど、
硫黄のあまりの強さによって、一気に科学変化が進んでいったようだ。
そこから左手に入ると、納骨塔と無間地獄があった。
納骨塔は死者の霊を祀ったものなんだけど、その横に謎の地蔵が!?
写真にもあるように、ピカチュウ地蔵がありました(^^;
まさかこんな場所でお目にかかれるとは夢にも思ってなかった。もはや全国区?(笑)
無間地獄からは、所々の岩に穴が開いていて、そこから硫黄が噴出していた。
個人的に特に気に入ったもの。それは至る所に石が積み重ねられていて、
そこに風車が挿してあり、風も無いのにカラカラと廻っていたこと。
暫く歩くと、下図の右にあるような詩が刻まれた岩があった。
「人はみな それぞれ 悲しき 過去を持ち 賽の河原に 小石積みたり」
その詩を読んで、何だか胸がじんと来てしまった。
これは死者に対する詩のはずなんだけど、今までの自分の生き様を走馬灯のように見せてくれた。
私も馬鹿みたいに山積になった小石の山の中に石を乗せてみたりした。
ちなみに左の写真は、般若心経の書かれた石碑です。
私はとにかくここの雰囲気に魅入られてしまって、ふたりを置いて、
ひとりでこの世界を満喫していました。何とも不思議な場所です。
他には、草なのか藻なのかどちらなのかわからないような物体が生えていたり、
やはり一番目を引いたのは、上述したカラスの多さだと思う。
あれだけ図体がでかくて強そうなカラスは見たことが無い。
あと、なぜか蜂や蝿なんかも全く自然に飛び回っていた。
感動しながら見終わった後、霊場アイスたる謎のアイスを食べました。
未だ嘗て食べたことのないような味でした(^^;
その後、お土産屋で般若心経の扇子やら、例の風車を買ったりしました。
これでまた、旅の道連れが増えた訳です。いい加減荷物邪魔です。
(マックのトロ人形、伊勢のビニール傘、枕兼椅子の時刻表……)
昼飯として食べたラーメンも食べたことの無いような謎の味でした。
その後は乗り継ぎ悪いとしかいいようがなかったです。
下北に戻るまで3時間くらいかかりました。
その後、昨日乗った大湊線を通って、一気に青森へ。
しかしここでも予想外に立ち往生を食らわされ、駅の横にあったデパート
か何かで、大盛りのカツカレー定食を食べました(かなり美味かった!)
さて、遂に本州とお別れして北海道に入ることに。
その為には津軽海峡を渡らないといけないんだけど、
なぜかその電車がドラえもん号……なぜ?
たっくまんとイタタタなどと言いながらも、これに乗って函館へ。
ここで、今朝から提案していた、一人旅企画が持ち上がった。
たっくまんは元々、函館まで行った後に埼玉まで引き返す予定だったけど、
私と敬くんは、夜行などを使って北海道最北端の稚内へ行くはずだった。
だけど、連日の朝のドタバタや、年中誰かと一緒にいるというストレスから、
少しひとりで旅をしてみたくなっていた。
やると決めたら曲げないのが私なので、私とたっくまんは函館に泊まり、
敬くんは夜行快速で札幌へと出発していった。
駅を出て、さあ今夜の泊まる場所はあるのだろうかと考えようとしていた時に、
見知らぬおばさんに今夜の宿を探しているの?と訊ねられた。
どうやらその人は民宿を経営しているらしく、キャンセルが1部屋あったので、
その穴埋めの人間を探していたらしい。ちょうど良かったので、
私たちは快諾し、各3500円で今夜の宿を確保した。
その後、民宿の近辺を散策しながら、たっくまん用の時刻表を探した。
私は適当に本を眺めていたんだけど、そこで懐かしい雑誌を発見した。
「MyBirthday」という女の子向けの占い雑誌で昔、妹が買っていたのを
見せてもらっていた記憶があった。かなりマニアックですよ、これ(^^;
私は占いとかその類が大好きで、たっくまんも人の誕生日と血液型を覚えたり
するのが得意なので、このジャンルでは昔から妙に馬が合っていた。
付録として、366日それぞれの人の特徴というものがあって、
ふたりで知り合いの性格とあたっているかどうかと時間を潰した。
<カレンダー> <前の日> <次の日>
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