【8月9日】 No.276 (長野⇒山梨⇒静岡⇒神奈川⇒東京⇒埼玉)
 0時を過ぎる前に駅の外に出ると、写真にあるような渡り通路の前に落ち着いた。
 小諸駅での野宿場所
 (写真は日が昇ってから撮影したものです)
 高原の涼しさの為に、夏なのに凍えそうな感じだった。
 長袖なんか用意してなかったので、バスタオルで寒さを凌いだ。
 CDを聴きながら、先程の小説を読み続ける。
 時々、名古屋で買った煙草を吹かしては、今の自分の状況を楽しんだ。

 始発は6時37分だから、まだ7時間近くある。
 時間というものはやはり一定には流れていないと思う。
 こういう時の一分一秒は、私の中での何時間にも感じられた。
 でも、妙に冴えた頭がこういう時間は楽しいと言っている。
 こういう時には誰かとじっくり話をしたいと思うが、今はその相手もいない。
 敬くんとは、そんな話はしたことがない。別に悪い意味はない。
 いつもこうやって固い日記ばかり書いているけれど、楽しいことも大好きだ。
 彼とは純粋に「楽しみ」を共有したいのであって、そういう関連のことは縁遠い。

 2時頃に、すぐ近くのロータリーにワゴン屋台のラーメン屋が来ていることに気付いた。
 丁度小腹も空いてきていたので、ふたりで一杯ずつ食べることにした。
 空は少し曇っていて、月が見え隠れしていた。
 赤いTシャツがやけに目立つおじさんが作るラーメン。
 高原の涼しさに震えていた体には、この一杯は最高に美味かった。
 その時、本当に旅をしているんだな、と改めて実感した。

 その後は、渡り廊下の階段を昇って平坦な場所で仮眠を取ることにした。
 敬くんはどこかのコンビニか何かで買ってきた新聞紙を広げると、そこに横になった。
 私はそのまま地面に横になって1時間半ほど眠った。
 さすがにふたりとも眠ってしまうのは危険過ぎる。眠れたもんじゃない。
 4時過ぎに起きると、CDを聴きながら日が昇るまで小説を読み続けた。

 予定通り、6時37分に小淵沢に向けて出発した。
 ディーゼル車
 上の写真にある電車が、今回の目的であったディーゼル車。
 写真では見えないけど、車両の上の辺りから黒い煙を出していた。
 正直な話、今となっては野宿の方がインパクトがありすぎて感動が薄かった(^^;

 その後はもうとにかく寝てました。寝る寝る寝る……半分は寝てました。
 「小淵沢―甲府」「甲府―富士」「富士―沼津」と、富士山を眺めるために
 考えられた遠回りのルートだったんだけど、曇っていて何も見えないし、
 私はほとんど眠っているような状態でした。
 元気甲斐(左)と「うつくしま」ポスター(右)
 今日の昼飯は、小淵沢で買った「元気甲斐」という駅弁。
 それを買って渡り廊下を歩いていると、変なポスターを発見。
 実はこの右にも同じようなポスターが2枚あって、なんか妙に笑えた。

 その後は、敬くんの強い希望により、熱海ではなく、御殿場の方を廻って、東京へ。
 (でも結局、富士山は見えませんでした。残念)
 後は私の見知った土地なので、埼玉県朝霞市に10年近く放ったままの家へ向かった。
 家具も冷房器具も一切ない場所なので、多少心配だったが、
 近くにあった西友に10年ぶりに行って、扇風機を購入。懐かしすぎます、ここ(^^;
 その道中にコインランドリーも発見したので、13日朝までの見通しは立った。

 前半戦の旅は、なんとかこれで無事終了したことになる。
 明日からの夏コミと北海道への旅はどうなるのだろう?

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