【6月25日】 No.251
 今日の「あいのり」で、遂にりんごが告白しました。
 現在のメンバーの中では唯一の十代で、最初参加して来た時も、
 ひとりだけなんか幼いな〜というイメージが強かったです。
 (他のメンバーは、23〜26歳くらいなので)
 彼女の趣味は詩(ポエム)を書くことで、同じく詩を書くことが好きな関ちゃんとは、
 いつも詩の発表会をして心に感じた想いを書き綴ってました。

 チリを走っていた頃は、次第に変わり始めていたタカシに憧れていました。
 その時、彼には既にオグという想いを寄せる女性がいて、(関連―No.228)
 どうしたらいいかわからない彼女は、ただずっと見ていることしか出来なかった。
 その頃に関ちゃんと発表をし合っていた詩は、タカシに対する秘めた想いに
 満ち溢れてました。私は見つめてることしか出来ないのかな……と。

 その後、タカシがオグと帰国してしまい、りんごは毎日毎日泣き明かします。
 そんな彼女を放って置けなかったのは、タカシと入れ替わりに入ってきた、マッチ棒。
 漫画家を目指しているマッチ棒は、いつもりんごの為に似顔絵を描いてあげて、
 彼女を励まし続けます。ふたりは根本的な部分で似ているところが多く、
 りんごも、マッチ棒と両想いなら、本当に楽しいだろうなあと言ってました。

 でも、次第に彼女が惹かれていったのは、マッチ棒と一緒に入って来たダイスケだった。
 りんごは積極的に話かけようとするけど、彼はなぜか心を閉ざしたままで、
 どうしたらいいかわからない彼女はまた悩み、泣き続けます。
 実はダイスケには昔付き合っていた女性がいて、友人にその子を奪われたことがあり、
 恋愛や友情に対して否定的になっていた、つまり人間不信に陥っていました。
 そして、今でもその彼女にもらった腕輪を外せずにいました。

 逆に焦ったのは、彼女に想いを寄せていたマッチ棒で、ダイスケに負けるものかと
 りんごと一緒にいる機会を増やします。それでも、彼女の気持ちはますます
 ダイスケの方に傾いて行きます。そのことに気付いたマッチ棒は、決心を固め、
 無理だとわかっていても潔くりんごに告白して散っていきます。
 そして、マッチ棒のその行動はりんごに勇気を与えました。

 ペルーに入ってからは、りんごは積極的にダイスケに話し掛けるようになります。
 それまで泣いてばかりいた彼女はいなくなり、詩も前向きな内容に変わっていきます。
 そして今日の放送で、遂に告白しました。りんごの真っ直ぐな強い想いは
 ダイスケの心に響き、彼は自分でも信じられないくらい動揺します。
 まさか、こんなに心が揺れるなんて思わなかった……
 それだけ、りんごの気持ちが伝わってきたということだと思います。

 ダイスケはそれまで片時も外さなかった腕輪(前の彼女にもらったもの)を外すと、
 堰を切ったように泣き出します。あれだけ泣いてばかりいた弱いりんごが、
 これだけ強くなった。それなのに、自分は未だに前の彼女のことをふっきれないのかと。
 結局、りんごは振られてしまったけど、その顔はすごい満足そうでした。
 そして、過去を吹っ切ったダイスケは彼女に一言「ありがとう」と言います。

 両想いにはなれなかったけど、マッチ棒はりんごに、りんごはダイスケにと、
 たくさんの「勇気」を与えて帰って行ったんだなと思います。
 ああ、これがこの番組の面白いところなんでしょうね。

【6月23日】 No.250
 先日、長らく使ってきたCD−RWがついに壊れてしまいました。
 加えてCG描き専用のPCも、最近妙に調子が悪いみたい。
 そろそろ色々と新しくする時期なのかな……

 Rが壊れたついでに、何気なく昔焼いたCD−Rを引っ張り出してみました。
 昔から、うちのPCはいつ再インストールしなくちゃならないかわからないほど
 不安定だったので、こまめにデータを保存していていました。

 その中で特に面白かったのは、この「浸食ページ」のデータが出て来たこと。
 2週間に1回くらいのペースで保存していたらしく、独立前のはなかったのですが、
 独立以降の歴代の「浸食ページ」の姿がそこにありました。
 こ、これは面白い……是非、うちのHPの変遷(歴史)みたいのを作ってみたい!
 と思い立ち、今日、仕事から帰って来てから、突貫工事で「浸食ページの歴史」
 本当に作ってしまいました(爆) 懐かしい部分もあるので、よかったら見てみてください。

 変なことに私は、昔から「歴史」というジャンル、というよりは、
 細かな状態の変遷を見ていく、もしくはそれをまとめるのが好きな人間なので、
 何でもきちんとした歴史にするのが大好きです。
 「三国志」やら「信長の野望」なんかで少しずつ領土を拡大していくこととかも
 すごい楽しくて仕方ないですし。妹にはいかに几帳面かわかるねと言われました(笑)

 まあ、楽しかった懐かしかった云々はともかくとして、
 この数年間を振り返るいい機会になりました。
 昔のHPや掲示板のログ、日記なんかはありありとその頃を蘇らせてくれます。
 自分がずっと駄目な人間だった訳でもなく、元気な時期と落ち込んでる時期が
 あったということも、改めて実感しました。

 こう考えてみると、やっぱり、日記を書くことってすごく大切なことだなって
 思います。たとえその時辛かったことでも、後になればいい思い出になるし、
 二度とそんなことはしないぞという戒めにもなるからです。
 そして、逆の場合なんかもまさにそうです。

 人間って、嫌なことや悲しいことはよく覚えているものなのに、
 嬉しかったことや楽しかったことはすぐ忘れてしまいます。
 だからこそ、日記を読み返してみて、こんな楽しい時もあったんだなと
 思い出すことも必要かなって思います。今が辛くても、きっとまた
 楽しいことがあるって思っていれば気持ちも安らぎますし。

【6月19日】 No.249
 そういえば、随分前の話になりますが、面白いものを手に入れました。
 それは「エルフ Classics」という物で、エルフのDOS時代の名作が幾つか
 入っているらしいとのこと。その話を聞いた時に、
 情報をもって来た後輩にすぐさま手に入れて貰うように頼みました。
 名作と言えば、知る人ぞ知る菅野ひろゆき(当時 剣乃ゆきひろ)氏の
 最高傑作『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(1996年)に決まってるからです。

 他にも何か入ってるらしいとのことで、『シャングリラ』とかその辺かな?
 とか思っていたのですが、まさにその通りらしく、1、2(1991、1993年)とも
 入ってました。 正直な話、な、懐かしすぎるよ……(^^;

 パソコンが普及し始めたのは、NECがPC98シリーズ生産中止を宣言し、
 PCの規格がDOS/Vに統一されて以降(1997年頃)なので、DOS時代のゲームを
 やっている人って結構少ないかもしれません。
 当時と言えば、エルフ、F&C(当時アイデス)、シーズウェア、アリスソフト等の
 大手と、新興勢力との間に明確な差があり、後者なんかはまさにクソゲーの名に
 相応しかったと言えます。

 私もそんなにやっていた訳ではなく、専ら雑誌等で情報を仕入れていたのが
 大半なので不確かであるといえばそうなのですが、今なら同人でもこんなの
 作らないよというようなレベルのものが平然と売られてました(^^;

 その中でも圧倒的な完成度とゲーム性を誇っていたのがエルフであり、
 『ドラゴンナイト』シリーズ(T〜W)『同級生1、2』『下級生』など
 当時では他に追随を許さないような作品を輩出してました。
 (ちなみに、『下級生』などフロッピー17枚組で発売されて、当時は相当
  話題になりました。まだCD-ROMドライブが標準搭載ではない時代です)

 レビューに書いていないので、いつか書きたいとは思っているのですが、
 今のゲームが必ずしも、DOS時代の作品に勝っているかというとそうでもないです。
 逆に言えば、今のPCゲーム業界の根底を作ったような作品がたくさんあります。

 恋愛モノの根底となったのは、『同級生1、2』(1992、95)『下級生』(1996)などであり、
 別の路線(=萌え)の根底となったのは、F&C(当時アイデス)の作品です。
 それらを受けて、『ToHeart』(1997)『ONE』(1998)などで大ブームが巻き起こりました。

 また、「ビジュアルノヴェル」というジャンルを作り出したのは、当時リーフの高橋龍也氏の
 『雫』『痕』(1996)であって、特に後者の完成度は高く今でも伝説的な作品となっています。
 (今はなぜかコナミが商標登録してしまって使えなくなってるんですけどね^^;)
 現在のゲームは大抵がこれをベースにして作っています。
 まさに標準規格になってしまった訳です。

 「マルチサイト」というジャンルを作りだしたのが、当時シーズウェアにいた
 剣乃ゆきひろ氏で『DESIRE』(1994)や『EVE burst error』(1995)などを輩出しました。
 これも名作として、現在ではWindows版がリテイクされています。

 DOS時代の作品で、上に挙げたような作品は、正直言って現在発売されている
 大半のゲームよりも内容がしっかりとしていて、面白く、完成度が高いです。
 ただ、その中でも唯一Windowsに移植されていなかった最高傑作が『YU-NO』です。
 16色で作られた最後の作品ですが、今見ても正直16色で描いたとは思えません。
 並列世界を利用した完璧なシステム、クリアまでに40、50時間という内容の濃さなど、
 未だにこのゲームに太刀打ち出来る作品は見たことがないです。
 (ゲームの完成度の高さで対抗出来るのは『痕』『ONE』『青空』くらいです)

 しかし、エルフと菅野氏が仲違いしたこと、ソフ倫が取り締りを厳しくしたことで、
 仕方なく今回、DOS時代そのままを再現した「エルフ Classics」として復活した訳ですが、
 (近親相姦を含むので、その辺がすべて伏字にされてしまったらしいけど 泣)
 これがもし完璧なWindows版として作り直されたとしたら、
 少なくともCD-ROM5、6枚組というかつてない作品になると思います。

【6月17日】 No.248
 久々に相互リンクしてもらう。
 その相手は、大学のサークルの後輩のクゼナルト氏なんだけど、
 なぜリンクしてもらったかについて少し書いてみようと思う。

 彼のHPは「脱オタクファッション・マニュアル」という名前で、
 今のオタクは如何に服装に気をつかっていないか(外見や体臭)、
 そのことで他人に迷惑をかけているのか、という根拠を述べていて、
 ちょっとした工夫や努力で、オタクらしさをなくせるのではないか、
 偏見の目で見られなくなるのではないか、というようなものです。

 私は開設当初の頃から知っていて、その頃は文体が粗雑で攻撃的であり、
 そのテーマ性も後押しして、私たち知り合いの間だけでなく、
 やって来た外部の人からも物凄い反論が殺到しました。
 本人曰く、2ch からの嫌がらせやウィルス攻撃など、
 まさに地獄のようなものだったとか(今もそうらしいけど^^;)

 その後、少しずつ文体や、ページデザインを変えていくうちに、
 漫画界で有名な竹熊健太郎氏の目に留まり、「あなたのファッションセンスで、
 私を変身させてください」という取材依頼が入り、雑誌掲載に至りました。

 そうなると不思議なもので、それまで反発していた観衆が一斉に彼のHPを
 褒め出して、噂が広がった為に(恐らく2ch のせい)カウンタが馬鹿みたいに回るわ、
 Yahooやラジオで紹介されるわ、一気に大注目サイトになってしまいました。

 こう考えると、マスコミの力ってほんと恐ろしいな……と改めて痛感します。
 小泉首相の人気も、同人ゲーム『月姫』の大ブームなんかも、
 実際の話、裏を返してみれば、マスコミの力なしでは起こらなかった部分が
 かなりあると思います。この波に上手く乗れるかどうか、これって今の時代では
 相当重要なのかもしれないです。

【6月15日】 No.247
 うう、ここの所、体調が悪い……なんでだろう?
 疲れた時にはマッサージが一番だろうと、久々に家にある足マッサージ器を使うことに。
 そしたら、うがあっ!とデカイ悲鳴を上げてしまいました。
 まるで画鋲がばら撒かれた床を素足で歩いているような感覚です。
 なぜ、こんなになるまで疲れているのだろうか?(^^;

 8月まであと1ヶ月半になり、個人的には少し焦りつつも楽しみになって来てます。
 なぜかというと、今年の8月に史上最大の馬鹿をやろうという企画を立てているからなんです。
 その企画とは、青春18切符で日本一週というとんでもないもの(笑)
 このことは、2年くらい前からずっと考えていて、
 特に2月頃は波の荒い日本海まで自殺旅行かしら、なんて考えてましたけど(汗)
 復活してからは、純粋にいろいろな場所を巡ってみたいなと思い直しました。
 次のゲームで使えそうないい写真もたくさん撮れるだろうと思うし。

 そんな時に、軽い気持ちで誘った所、旅の道連れが出来まして(月乃敬 氏)
 突如、本格的な話になり始めました。
 8月の頭に、サークルの合宿で四国の四万十川に行く予定なので、
 そこから分かれて、スタート。予算は15〜20万程度の見込み。
 ノートPCを持っていって、出来るだけ毎日日記を更新したらかなり面白そうだ
 ということで、これぞ正真正銘の「さすらい旅日記」!と楽しみにしてます。

 そもそも「さすらい旅日記」というコンテンツは、2年前の8月からスタートしたもので、
 (友人shadeのHPに寄生していた1998年頃〜1999年3月は「日記」、
  1999年4月〜7月は「製作裏舞台」という名前でした)
 あの頃は、本当の自分って一体どこにいるのだろう、なんて真面目に考えていて、
 それを自分自身で探究してみたいな、と思い、こういう名前をつけてみました。

 何を馬鹿ことを考えているんだ、と思われるかもしれないですが、
 私は、他人のこと以上にわからないこととは、自分自身のことだと思うんです。
 自分の中に隠された本当の自分がいるんじゃないか……
 フロイトやユングなんかもそのことに執着して、無意識の構造について
 本格的に研究していました。(深層心理学)

 フロイトはあらゆる行動は性的リビドーによって説明出来ると主張し、
 それを元に、エディプス・コンプレックス等についても研究しています。
 (後者なんかは、麻枝准さんが『MOON.』から『AIR』までのすべての
  作品でメインテーマとして扱っていると思います)
 ユングは、それは間違っているとフロイトと決別し、独自の理論として、
 人間は性的な動物であるだけでなく宗教的な動物であると主張しました。

 って細かいことはどうでもいいんだけど、とにかく、弱い自分を変えるには、
 まず自分自身のことをよく知っていなければいけないんじゃないかって思うんです。
 「さすらい旅日記」と命名した当時は、感傷に浸っていただけで、
 何かを変えようと自分で考えていなかったのもかもしれない。
 でも今は、どうしたらいいかわからないからそのまま諦めるというよりも、
 何か方法を探してやってみようというのが私の考え方です。

 という訳で、残り1ヶ月ちょっと、とにかく稼ぎまくります!

【6月11日】 No.246
 午前中の契約社員の仕事を終えた後、京都に向かいました。
 先週から約束していた、ボーリングを1日中やろうというとんでもない企画。
 4回生のテメェが何を馬鹿なことやってるんだよと殴られそうだ(汗)

 途中で、大阪梅田の紀伊国屋に寄っていたら、案の定遅刻しました。
 何を探していたのかというと、オカルト関係の本。
 最近、何かに獲り付かれてる?と言われる位、読み漁っているので(笑)
 ただ、趣味的なものもあるんだけど、私の中に、それだけでは説明出来ないような
 何か力強いものがあるんですね。既にかなりの金額を出して本を購入してるし、
 随分前から詳しかった知り合いなんかにも、知識が肉薄して来ました。

 オカルトと言っても、かなりのジャンルがあるので、一概には言えないんだけど、
 一部では、かなり心理学と関係が深い部分があると思うんです。
 私は昔から自分の弱さみたいなのを痛感していた為か、心理学には興味があり、
 独学で少しずつながらも勉強していました。
 それが、ここに来て一気に爆発したと云う感じです。
 今では、卒論なんかそっちのけで、それ以上に真剣に勉強しています。

 ボーリングに話を戻しますが、お昼から21時頃までひたすら投球。
 さすがに疲れたけど、それだけやっていると、普段あまりやっていなかった
 人とかがどんどんコツを掴んできて、気付いたらいい勝負になっていたり。
 最後の方は、ほんとかなり白熱した戦いになってました。
 個人的には、一度だけ自己最高スコア(157)が出たので大喜びしてました。

 その後、晩飯を食べてから、なぜか京都御所で隈さんが持ってきたスイカを
 食べようという突拍子もない展開になり、私も驚きました。
 明日、契約社員の仕事が……とは言っても、帰る隙は与えられず、
 結局付いて行くことに。夜空の綺麗な真夜中の御所で、ただ駄弁り続ける。
 その時、今まで生きて来た中で一番馬鹿やっていた2年前のことが思い出された。

 自分の弱さを、自分の愚かさを、自分の情けなさを、自分の勇気のなさを、
 まざまざと見せ付けられたあの頃。そう、ちょうど2年前の今頃。
 それまで逃げ続けてきた弱い自分に直面し、泣き、叫び、苦しんだ。
 考えてみればあの頃とそうは変わらない面子。
 彼らの目には、あの頃の私と今の私では、どのように違って映っているのだろう?
 何も変わっていないのか、それとも、何か少し変わったようにみえるのだろうか?

【6月10日】 No.245
 「今の自分に満足しているようじゃ、いつか自分に負ける」
 これは、昔からの私のモットーみたいなものなんだけど、
 本当にやる気をもってやらなければ、何事も中途半端で終わってしまう。
 決して妥協しない心、諦めない心、そういうモノを持っていなければ、
 自分はいつか駄目になってしまう、そう思って生きてきた。

 高校時代、クラスにずっとライバルだと思える人がいて、
 私達はずっと成績で争ったり、順位を奪い合ったりしていた。
 当時の私達は、どちらかが必ずクラス1位であり、
 それイコール学年1位というような驚異的な状態で、
 毎回の試験で数点差というような激しい死闘を繰り広げていた。

 学年にほんの数人という特待生(授業料免除)の私達は、
 出来て当たり前というレッテルを貼られ、担任や学年主任、
 校長なんかからの物凄いプレッシャーの中で、ずっと戦ってきた。
 これほど「切磋琢磨」という言葉が似合う状況もないだろう。

 面白かったのは、私が調子が悪かった時にはあの人も不調で、
 逆に好調だった時にはあの人も好調だったこと。
 最終的には大学受験の時に、ふたりともセンター試験で大失敗し、
 同じ某国立大を受けて、同じようにあっけなく散ってしまった。
 あれは本当に不思議だった。結局、ふたりとも押し潰されてしまったんだから。

 考えてみれば、私はもともと文系で、あの人は理系だった。
 だから高2の文理のクラス分けの時、同じ戦場で戦うことはなくなると思っていた。
 それなのに、あの人は特U(国公立)文系コースを選んできた。
 今思い起こしてみれば、あの人は敢えて私と同じ戦場を選んだんじゃないかって思う。

 私達は決して天才なんて呼べる凄い人間ではなく、
 ただのプライドの高い負けず嫌いでしかなかったから。
 本当はやりたくもないのに、お互いに負けたくないからこそ、
 馬鹿みたいに勉強して、試験で点数争いをして……
 それは決して楽しいことではなかったし、苦しかっただけだけど、
 あの人がいたからこそ、あれだけ頑張れたんだと思う。

 今はあの時とやっていることも違うし、状況も違う。
 そして、あの人に負けたくないというような明確な目標もないかもしれない。
 だけど「今の自分に満足しているようじゃ、いつか自分に負ける」
 という気持ちはなくなっていないはずだ。

 いや、最近になって、忘れていたこの気持ちを思い出して来たんだと思う。
 自分を嫌い、自分を憎み、自分を馬鹿にし、自分の可能性を否定してばかりいたら、
 自分の中にどんな可能性があったとしても、その芽を自分で摘み取ってしまうことに
 気付いたから。

【6月8日】 No.244
 4月から毎日欠かさず見ていた「タッチ」(1986年)の再放送がついに終わってしまいました。
 1週間に10話分放送しているというのに、この長さは一体なんだったのだろう?
 と疑問に思ってしまいます。(関連―No.227、No.230)

 でも、考えてみれば、達也や南が中3の頃から物語が始まり、
 ラストは、高3の夏に甲子園のマウンドを踏んだ場面だったから、
 彼らの本当に長い物語を横目で見てきた訳ですね。

 何も出来ない駄目アニキの達也と、何でも出来る優秀な弟の和也。
 本当ならふたりの関係はずっとこのままで、南も和也を選ぶんだろうと
 誰もが思っていたに違いない。

 だけど南の瞳には、最初から潜在能力を秘めた、ぶっきらぼうな達也が映っていた。
 子供の頃から比較され、馬鹿にされてきた達也本人は、自分自身でも、
 その可能性をどうでもいい、和也には適わないと決め付けてしまっていた。

 しかし、和也の死を受けて、達也の心に火が灯った。
 自分が代わりに南を甲子園に連れて行ってやるんだと。
 それからの2年間は、第2部として続いて来たんだけど、
 ここで伝えたかったのは、達也が和也の身代わりではなく「達也」自身として
 生きているんだということ、彼自身として南のことが好きなんだということを
 達也自身にわからせたかったんだと思う。

【6月7日】 No.243
 サークルのパネル展での今回のCGの評価は上々みたいです。
 ほとんど4日目からの参戦にしては、アンケートの感想で反応がありました。
 みんなが頑張って描いている中で、それなりに評価をしてもらえるというのは
 何よりも嬉しいですね(^^)

 個人的には控え室でまったりしてたのですが、2・3回生達は、他大学の接待で
 てんやわんや。お前も手伝えよ、と突っ込みを入れられそうですが、
 基本的に人の接待をするのが苦手な私にとっては結構しんどいです。
 これが解決できなければ、本当の意味での「生まれ変わり」にはならないのだろうけど。

 いろんな人がやってくる中、ある後輩の知り合いの方がひとりやってきました。
 なんでも、つい最近まで某ゲーム会社(コンシューマ系)で働いていたらしく、
 誰もが聞いたことがあるような作品にも関わっていたそうです。
 これは話を聞かないと損するなということで、早速話の輪に加わりました。

 その方が働いていたのは、大手の仕事の下請けをする某社で、
 説明書や挿絵など、本当にいろいろなことをやってきたみたい。
 聞けば聞くほど、タダモノではないと言うことがわかったのに加え、
 プロになるには何をすべきなのかや、その他業界の話などを聞いて、
 自分が今の状態なんかで満足していたら、話にもならないということを
 改めて痛感しました。

【6月6日】 No.242
 3日の夜に帰って来てから、一気にCG作成に取り掛かりました。
 今回のCGは大学のサークルのパネル展の為。
 展示会が今週の月〜金なので……って、この時点で全然間に合わなかったりしてます(^^;

 とは言え、久々に絵を描くいい機会なのでやらない手はないです。
 (基本的に、私はなかなか絵を描く気が起こらない)
 久々にアルコールが軽く入っていたので、ハイテンションで製作突入。
 1週間ほど前から何となくイメージを固めてラフを描いていたので、
 思ったよりすんなりと作業が進んで行きました。

 CGを描く時には、いつも何か曲を流しているのですが、
 今回は、相当久しぶりに林原めぐみさんの曲を聴いてました。
 なぜかと言うと、この間日本橋に行った時に偶然ながらも、
 「SHAMROCK」と「SpHERE」の初回盤を見つけたからです。
 その店は、アニメ関連の中古品を扱っているらしく、
 結構レアな商品が揃ってました。さすが日本橋ですね。
 これは買わねばと、奮発して買ってしまいました(^^;

 林原さんと言うと、知らない人はいないと思いますが、
 私も中高時代には、ハートフルステーション等を毎週聴いていました。
 大学に入ってからは全く聴いてないけど、今もやってるのかな?

 考えてみると「らんま1/2」の頃から知ってるので、
 かなり昔からファンだったということになりそうです。
 上に挙げたアルバムなんかも聴いたことはあったのですが、
 当時はアルバム1枚買うだけでも相当難儀だったので借りてました。

 彼女の曲って、不思議なことに聴いていると何だか力が沸いて来るんですよね。
 中高時代や阪神大震災の時なんかも随分パワーを分け与えてもらいました。
 歌手って、結構売れてくるとアルバムとか次々に出すんですが、
 陳腐な歌詞を歌ってるだけで聴いてても心に響かないものが大抵です。
 でも彼女の歌には、私がファンだからなのかもしれないけど、
 何か違うものを感じる。確かに私の心に響いて来る。

 私は、誰それのファンであるからと言って、その人の曲がすべて素晴らしい、
 などと賞賛したりはしないです。つまらないものを褒めたって仕方ないし。
 そういう人って、本当にその曲がいいと感じてるのか甚だ疑問に思います。
 誰だって完璧なものを作ることなんて出来るはずがないし、
 その人が本当に気持ちを込めて歌ったもの、頑張ったものだからこそ、
 本当に心に響くものが出来るんじゃないかと思うから。

 彼女の歌がたくさんの人を惹きつけるのって、
 そういうのがあるからじゃないだろうか、と私は思う。

【6月3日】 No.241
 今日は久々に、高校時代の知り合いと会いました。えらい久しぶり。
 なにやら、甲南大演劇部に入った某の公演の日らしいとのことで、
 数人で見に行ってきた訳です。

 前にも結構誘いとかあった記憶があるんだけど、大抵はだるいとかの
 理由でキャンセルしてしまっていたんです。
 (とは言っても、これはあらゆることに関してだけど)
 家でのんびりしてるのが好きな私にとっては、わざわざ出掛けるのが
 一番嫌いなことだったんですね。

 これじゃ、完璧引き篭もりじゃないか?という感じだけど、
 半分は当たっていたような気がする。この状態って、一種の無気力状態だし、
 他人と接触することすら拒絶してるってことでもあるし。

 でも最近では、京都の月敬庵(笑)に身を寄せることが多くなったせいか、
 考え方が変わって来た気がする。家にばかりいたら気分も塞ぐし、飽きてくる。
 自然と一人でいることが多くなるので、考えたり悩んだりするようになる。
 そうすると、次第に気分が腐って来てしまう。まさに悪循環。
 そのことに気が付いただけでも、私は随分成長したということかな?

 それで、劇のあらすじはこんな感じです。
 画一化された現代、世間はマスコミの言い成りになってしまっていて、
 テレビで放送されたことがすべて事実と見なされ、その情報にみんな流されてしまっている。
 そんな中で、長男が殺人を犯した父 奥平正和は決して謝ろうとしない。
 世間の目を考えれば、マスコミに対して謝罪し、今の家を引き払って出て行くくらいの
 ことをしても当然だろうに。マスコミの目は厳しくこの一家を攻撃する。

 しかし、奥平は一切の謝罪もせず、堂々と自分の家で生活を送ると宣言した。
 家族の心は次第に離れて行き、長女が家出し、妻も過労で亡くなってしまう。
 そんな中、次女の絵美はこの状況を逆に利用して、自分の小説を世間に大々的に
 知らしめようとするが……。

 自分が自分であるということを最後まで貫き通した奥平。
 そんな父の周りに自然と集まってくる世間に傷つけられた者達。
 彼らは奥平がどんなに帰れと言っても聞かず、そんな彼らは、
 彼が失ったはずの家族、いやそれ以上に自然な家族となっていった。

 そして、情報操作を得意とするマスコミを逆に利用してやろうという絵美。
 父を利用し、マスコミを利用し、自分を捨ててまで有名になろうとする。
 しかし、あと一歩という所で、奥平の家に集まってきていた者の一人に殺されてしまう。

 私の説明不足のせいで、内容がうまく掴めないかもしれませんが、
 正直な話、全く期待していなかった分、かなり面白かったです。
 今年の1〜3月にやっていた昼ドラ「女優・杏子」で言っていたように、
 「何かを演じるということは、演劇であっても、調理であっても、どれでも同じなのね。
  今まで積み上げて来たモノを、力いっぱい演じることなんだわ」
 確かこんな感じの科白だったと思うのですが、
 それって、ゲームを作ることにも言えると感じました。

 しっかりと下準備をし、演出を行い、みんなでひとつの作品を完成させていく。
 この過程はどんなことに対しても一緒なんだって。
 だからこそ、やっていることがどんなにちっぽけなことであれ、
 その人が本気でやっていることには甲乙は付けられないと思う。
 そして、如何に自分の伝えたいこと、訴えたいことを見ている観客に
 伝えることが出来るか、それが何よりも大切なんだと再確認しました。

【6月2日】 No.240
 31日の夜に月敬庵(月乃敬くんの家)に押し掛けてから、なんだかんだで、
 今日の夜までいました。サッカーで日本がカメルーンに大勝っすね!

 なんでこんなに長くいたのかと言うと、昨日帰るはずだったのが、
 2人で日本橋に行った帰りに大きな荷物(スピーカー)が出来たので、
 運ぶのを手伝って京都に再び戻ったからなんです。
 しかし、アンプやスピーカー、実際の性能を見せてもらっているうちに、
 私もどんどん欲しくなってしまってます。しかし数十万は厳しい(^^;
 こういう嗜好品って、欲を出せば際限がないですからね。

 月敬庵で大抵やっていることと言うと、深夜アニメ鑑賞(爆)
 「鋼鉄天使くるみ2式」「花右京メイド隊」「こみっくパーティー」(京都テレビ)
 「シスタープリンセス」「ARMS」「ZOE」(テレビ大阪)ですか。
 4月頭(No.224)に一度見てから、基本的に毎週見に行ってます。
 基本的に真剣に見ているというよりは、ツッコミを入れて楽しんでます。
 特に「シスプリ」や「花右京」なんかは(笑)

 あ、31日には隈さんが借りて来た「Weiβ kreuz」も見ましたが、
 これについては敢えて何も語りません。いや、語れません。
 全国数百万の女性ファンに殺されたくありませんので(^^;
 ただ、どんな感じの話なのだとかはわかったのでこれは収穫です。

 4月に始まったアニメは一通りチェックしたのですが、
 (ここ数年ろくに見ていなかった私にしては珍しい)
 完璧に際立っているのは、間違いなく「ZOE」でしょう。まさに大穴。
 作画クアリティは全く落ちないし、話も展開も面白い。
 サンライズが一枚噛んでいるのでロボット系なのですが、
 これがまた今までの常識を覆すような設定なんですよ(笑)
 個人的にDVDなんかが発売されたら、買いたいくらいです。

 それで、今回の大きな収穫は、由貴香織里さんの「天使禁猟区」だと思ってます。
 3日もいたので、本棚にあった本を片っ端から読んでいったのですが、
 (「ヒカルの碁」「闇の末裔」などなど)
 「天使禁猟区」は昔、部分的に読んだことがあったのですが、
 今回一気に20巻通して読んだら、今の私にはまさにツボでした。

 何がかいうと、カバラ、天使と悪魔など、物凄く設定がマニアック。
 去年の暮れからオカルトや神話関係の本を読み漁っている私なので、
 昔よりもだいぶ世界観を受け止められるようになったのもあると思います。
 逆に言えば、多少その関係の知識がないと難しいかな、とも思いますが。

 とにもかくにも、久々に愕然とさせられました。
 いきなり近親相姦という大禁忌から始まり、カバラにおける4界、
 物質界(アッシャー)、形成界(イェツィラー)、創造界(ベリアー)、
 そして神性界(アツィルト)をそのまま使用したり、
 更には天使や悪魔の名前や関係を旧約聖書そのまま使用したり。
 最終的にはアダム・カドモンまで出すかというこの物凄さ。

 って、完璧暴走してしまいましたが、とにかく大人数を出している割に
 展開も意図もしっかりしているし、何よりキャラが立っている。
 久々に完成度の高い名作に巡り合ったと言う気分です。
 しかし、今日の日記はマニアック過ぎました。すみません(汗)