作品解説


 この作品は、私が子供の頃から何回も推敲し、暖めてきた話です。
 もはや、その当時の面影は残っていませんが。



 時はいつなんだろう。世紀末かもしれない。
 地球に大隕石が衝突してから何百年たったのだろうか。
 人類はまだ生きていた。
 いや、復興を始めていた。
 しかし、科学文明の発達した世界としては復興するすべがなかった。
 資源がないのだ。

 そのため、西暦というものが使われていた時代の言い方で言えば、  13、14世紀であろうか。
 魔法技術に注目が集まったのである。
 そして、封建制を経て、絶対王政の時代が再びやってきた。
 それが今、彼の存在する時代だった。

 魔術の開拓は同時に、魔物の誕生を意味するものだった。
 一説では、巨大隕石によって運ばれてきた恐怖の大魔王、このおぞましい存在から  魔術を確保したと言われている。

 しかし、過剰な研究は眠っていた「それ」を復活させてしまった。
 「それ」を封印したのが、当時の新興国アナトリア王国の国王アナトリア3世を始めとする4人の王 だった。