KEYとファンの動向
(2000.10.6)

現在、18禁PC業界を引っ張ってるとも言えかねない「KEY」
そのファンの形成の過程とその経過について書いてみたいと思います。

まず原画担当の樋上いたるさんのことを触れておきますね。

デビュー作は、「Tactics」の処女作『同棲』
この作品は、麻枝・久弥さんらがまだ入社していなかったので、
シナリオは至って平凡、悲しいまでにつまらないです(;;)
システム的にも、画像はBMP未圧縮のまま、音楽はWAVと少し辛い状況でした。

それでも、いたるさん原画ということで、
未だに、高い値段で売っているということが、人気の確たる証拠なんでしょうね。

現在はTacticsからkeyに移り、『kanon』で更にヒット、今は『AIR』の原画を描かれています。

私は『MOON.』(リニューアルではない方)の頃からのファンですが、最近はかなり絵が上手くなってきている感じです。

個人的には昔からいたるさんの絵は好きだったんですが、『ONE〜輝く季節へ〜』時代に、下手だと某雑誌が叩き上げ、ファンとの間で問題になりました。
Visual Art'sに移ってからは、そんなことも絶対に言わせまいといわんばかりに『kanon』のキャラデザに力を入れたようです。


いたるさんを支えるグラフィッカー、それがミラクル☆みきぽんしのり〜さんのお二人でしょう。
お二人も『同棲』時代から「Tactics」に所属しており、初期メンバーと言えます。

『AIR』に関しては不明ですが、『kanon』まではマウスで着色という根性の持ち主です。
(私も1年間マウスで塗っていたのでその辛さはよくわかります^^;)


そして、何よりの立て役者であるシナリオ担当の麻枝准久弥直樹さん。
とにかく、心に訴えかけるのが得意なんでしょう。
『MOON.』では、心に響くADVとして、強烈な世界を描き出しています。

そして『ONE〜輝く季節へ〜』、これが起爆剤でしたね。
口噂で伝わった典型的なゲームになりました。
まさか、ここまで感動させられるシナリオを作るとは思いませんでした。

独立後の『kanon』
『ONE』での前人気でもの凄いプレッシャーだったにも関わらず、凄い作品を作り出してくれました。
ただ、個人的には少し『ONE』を意識し過ぎたかなという念が拭い切れなくてどうも素直に感動出来なかったというのもあります(^^;

そして、麻枝さんの作品『AIR』
また波紋を呼ぶ作品を作ってくれました。
参ったの一言。


音楽担当は、折戸伸治さん。
初期の「Leaf」(雫・痕)でその実力を披露、その後、「Tactics」に入って『MOON.』ではほとんどの曲を担当しました。
『MOON.』は余り日の目を見てませんが、個人的にはその曲って凄い気に入ってます。
折戸さんのオンパレードです(笑)
そして、『ONE』『kanon』『AIR』と、心に響く曲を作りつづけています。

とにかく、今では、すごい人気となっています。
ファンの勢いは留まる所を知らないと言うか、何と言うか・・・
(私もその1人でしょうが^^;)


1999年秋には、これを端として、kanonマキシに関してある事件が起こっています。
(当時、私がレポートをまとめ、key掲示板で公開、制裁役に回る)

リンクを辿ってもらえばわかると思いますが、99年11月23日のブロッコリー主宰の「デジキャラフェスティバル in 大阪」において、
kanonマキシ限定1000枚販売、しかも1人5枚までという厳しい制約があって、
半ばコミケ並の行列が出来ました。
その中でも問題となったのが、徹夜した人の買占めであり、(入場制限がしかれていた中で、何回も並び直して買っていたKEYの掲示板はパンク状態、サーバダウンにまで至りました。

まさにKEYの人気さが所以で起こった事件ですよね。
ただ、この事件が現在の同人世界の問題の一端を色濃く描き出していたことは言うまでもないでしょう。
この結果、kanonマキシは通販・冬コミ57で発売と相成りました。


『AIR』発売日の2000年9月8日。
大阪日本橋では、深夜0時開店、更に深夜購入特典アリとのことで、行列が出来ました(私も並んでたし^^;)

なんでも、たった3日で、50000本近く売れたようです。
1000、2000売れればマシという業界で、これはケタ違いです(^^;

『AIR』における画力アップ凄いですね(^^)
グラフィッカーがいたるさんを支えている、その図式がちょっと見えてしまいました。
それでも『kanon』で目が大き過ぎてちょっとあれな感じだったのですが、
今回は個人的に好きな雰囲気になって来ています。
さあ、伸びに伸びている『clannad』はどういうものになるのか。楽しみです。

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