DiaboLiQuE 『DiaboLiQuE』(2000.9.3)(2001.3.4 加筆)

さて、今更シリーズ第5弾は、『DiaboLiQuE』です。
1998年にアリスソフトから発売された作品で、シナリオ担当はとりさん。
原画担当は織音さん

不死のロードデアボリカであるアズライトと、人間のレティシアの恋を中心とした
純愛物語です。

全部で5つの章があり、物語のポイントとなるのは、輪廻転生
意味無くただ怠惰・殺戮を繰り返して来たアズライトは、
その記憶を捨てるという嗜好に出る。

その後の彼は、むやみな殺しはせず、心も弱くなってしまった。
そして、自分は何の為に生きているのかという答えを求め旅を続ける。
その生活は、デアボリカが作り出した凶(マガキ)を退治してお金を貰うことで、
他のデアボリカ達からは、「同族殺し」として異端扱いされる。

当然、この本来の姿ではないにしろ、人間達から忌み嫌われるデアボリカである為、
彼はずっと孤独と戦ってきた。
そんなある時、玩具として扱われていた男性恐怖症のレティシアと出会う。
彼女に恋をしたその時、彼の生きがいが出来る。


感想としては、物凄い退廃的。シナリオ・絵的にも、なんか女性受けしそうな感じ(^^;
(実際、女性ファンも多いようです)
個人的にはこの雰囲気は凄く好きなので、かなりハマりました。
心の弱いアズライトもレティシアの輪廻を繰り返すにつれ、どんどん強くなっていきます。
ものすごく奥深いし、総字数40万字という長さもそれを物語っています。
更に、全5章のそれぞれが凄くいい味を出していて、それぞれの章末はぐっと来ます。

1章「同族殺し」、2章「歓楽郷」はラスト悲惨でした(TT)
ここで、なんか魂えぐられます。

3章「永劫の別離の深く籠められた長い嗚咽をさながらに」は、
ちょっと異色なのですが、
ラストではううん(謎)となります。輪廻転生を一番上手く描いてるのです(^^)

4章「戀」では、アズライトとアリアのそれぞれの恋が描かれていて、
ラストの展開は虚しくて呆然としてしまいました。

5章「薹霊」はなんかますます悲しくなりますが、詳しくは内緒です(笑)

最終的に3つのEDがあるのですが、どれも納得の行く形ではあると思います。
このテーマでここまで巧くまとめられたのって信じられないです。
アズライトとレティシアのお互いを想う気持ちの強さ。
これには胸を打たれます(^^)

タイトル ブランド シナリオ キャラ CG 音楽 システム 総合点
DiaboLiQuE アリスソフト 20 20 18 15 12 85「A」